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  • 2024年11月9日
  • 読了時間: 2分

更新日:2024年12月22日

高度3万フィート。どこまでも視界は青の世界。やがて機体はフランス上空のぶ厚い雲に突入する。シートベルトサインと共に最後まで見れない機内映画が惰性に変わる。イーストウッドの物語の結末は大体同じだ。放っておけばいい。気がつけばグレイッシュないつものフランスに包まれ,誘導灯のサインの煌めきが目前に迫る。ランディング。振動と共に滑走路がキャビンを揺さぶる。定刻。始まりはいつも同じだ。


1時間もしないうちに僕はペリフェリックで渋滞に巻き込まれる。シトロエンやルノーの間を猛スピードでモーターバイクがすり抜ける。タクシーのドライバーは誰かとずっと喋っている。僕はGoogleマップを眺めながらシムの起動が安定しているか確認する。やがてサンドニのひりひりする営みに溶け込んでいく。


ここはまだパリの街並みとは呼べない。けたたましいサイレンが鳴りオスマン建築はまだ拝めない。ちなみにパリの緊急車両のパトライトはブルーだ。無機質なコンクリートとケバブ屋ばかりの喧騒を抜け、クリメ通りに到達したころでやっとパリを少し感じるようになる。


市内の渋滞は当たり前だ。iPhoneの通知が届く。'ウーバー即時通知'車両がしばらく停止しています。お困りですか?'ありがとうGPS。

宇宙からもパリの渋滞は悲惨らしい。


やがてスターリングラード駅の交差点で地下から抜け出した線路からメトロが見える。その光景をタクシーの窓から見上げロンポアンを回遊する。


サンマルタン運河の手前でアイアンメイデンのツアーポスターが見える。エディも美しい街並みにはお似合いだ。不死身なのだ。


気がつけばもうレピュブリック広場だ。いつも通り、スケーターと女神。パリは変わらずにいつもこうだ。

 
 
 

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